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Fablic開発者ブログ

Google I/O 2016 基調講演まとめ

こんにちは!Androidエンジニアの @nakamuuu です。

現地時間5月18日(水)〜20日(金)に開催された Google I/O 2016 に参加してきたので、基調講演での発表内容を中心にレポートを書いていきたいと思います。

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この記事の概要

  • 基調講演前の現地の様子
  • 基調講演で発表されたこと : 概ね発表順に基調講演の中で登場した新しいプロダクト・サービスを紹介していきます。

  • まとめ : すでにAndroid Nが3月に発表、Developer Preview版の提供が行なわれているという状況で迎えたGoogle I/O 2016。3年ぶりとなる「Androidの新バージョンのアナウンスのない基調講演」を聞いて、Android開発者目線で感じたこと・思ったことをまとめました。

基調講演前の現地の様子

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Google I/O 2016は昨年まで長らくメイン会場だったサンフランシスコ市内の「モスコーンセンター」を離れ、Googleplexのすぐ近くにある野外劇場「ショアライン・アンフィシアター」で開催されました。

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I/Oの目玉のコンテンツとなる基調講演が行われたのはその巨大な円形状のステージです。ステージ後方の芝生席には西海岸特有の強い日差しが照りつけていました。

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講演開始前には会場の大きなディスプレイを使って、I/O参加者がスマートフォンなどから参加できるゲームも行われていました。

基調講演で発表されたこと

今年も基調講演では様々な新技術やプロダクトが発表されました。基調講演の様子は例年通り YouTube でも公開されていますのでぜひチェックしてみてください。

www.youtube.com

Google Assistant

基調講演の一番最初に発表されたのは新しい対話型アシスタントロジックでした。 対話型アシスタントと聞くとAppleのSiriやMicrosoftのCortanaが思い浮かびますが、Google Assistantは前後の文脈(コンテキスト)を理解できることが大きな特徴となっています。

基調講演では、以下のようなデモが披露されていました。(動画 10分20秒 から)

「Who directed the Revenant」
→ 映画『レヴェナント』の監督(アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ)の検索結果が表示される
「Show me his awards」
→ アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥが獲得した賞のリストが表示される

「Who directed the Revenant」で『レヴェナント』の監督を答えるまでは従来の対話型アシスタントでも可能でしたが、Google Assistantでは次の「Show me his awards」で「his」が前の質問の答え、アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥを指しているのを理解することができています。

Google AssistantはGoogle検索だけでなく、後述するGoogle HomeやAlloといったプロダクトにも組み込まれています。

Google Home

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自宅でカジュアルにGoogle Assistantを利用できるように開発されたのがこの家庭用音声アシスタント端末「Google Home」です。 Google Assistantsを活用した音声アシスタントに加え、Chromecastのようなマルチメディア機能、昨年のGoogle I/Oで発表されたIoTデバイス向けのOS「Brillo」の流れを汲んだスマートホームの制御機能などが搭載されています。今年後半の発売を予定しているそうです。

基調講演の中で流されたムービーを見ると実際の使用感のイメージが湧きやすいかもしれません。(動画 23分58秒 から)

home.google.com

Allo / Duo

新しいテキストチャットアプリ「Allo」とビデオ通話アプリ「Duo」の年内リリースが発表されました。前者はGoogle Assistantへの対応や返信内容のサジェスト機能、後者は「Knock Knock」と呼ばれる応答前のビデオプレビュー機能が特徴となっています。

両アプリともすでにGoogle Playストア上で事前登録が開始されています。

Google Allo - Google Play の Android アプリ

Google Duo - Google Play の Android アプリ

Android N

Android N Developer Previewはすでに3月から公開されていますが、基調講演では後述するVRプラットフォーム「Daydream」をサポートしたPreview 3のリリースが発表されました。また、Android Nのコードネームをユーザーから募集することも発表され、現在 応募ページ が公開されています。

Daydream

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スマートフォン上で高品質なVR体験を提供するプラットフォームとして登場したのがこの「Daydream」です。低レイテンシ、安定した性能、ヘッドトラッキング、最適化されたシステムUIの組み合わせで違和感のないVR体験を実現しようというものです。 Daydream-ReadyなスマートフォンはSamsung、Huaweiなど8つのメーカーが開発に着手しており、今秋からの発売が予定されています。

Android Wear 2.0

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登場から2年が経とうとしているAndroid Wearに今秋、初めてのメジャーアップデートが配信されます。 Android Wear 2.0の一番大きな変更となるのがスタンドアロンアプリの動作が可能になる点です。従来はスマートフォンとの通信を担う専用のAPI(DataAPI、MessageAPIなど)を経由してすべてのデータを取得する必要がありましたが、この制限が緩和されることでより多様なアプリを開発することが可能となります。

その他にも、ユーザーインターフェースの刷新やフィットネス機能、ウォッチフェイスの強化、キーボード入力への対応など機能が盛りだくさんです。また、Android Wear 2.0のアナウンスに合わせてWearアプリ用のデザインガイドライン、Material Design for Wearables も公開されています。

Android Wear 2.0 Developer Previewはすでに公開されていて、LG Watch Urbane 2nd EditionとHuawei Watch用のシステムイメージが配信されています。

developer.android.com

Android Studio 2.2

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Android Studio 2.2のPreview版も披露されました。新しいUI DesignerとConstraint Layout、強化されたAPKファイルの解析機能などが大きな特徴となります。

Android Studio 2.2の新機能については別途詳細な記事を公開する予定ですので、そちらも併せてご覧ください。

Firebase

Firebaseが統合アプリプラットフォームとして大幅に拡充・アップデートされます。Firebase Analyticsの提供やGoogle Cloud Messaging、App Indexing、AdWordsのFirebaseへの統合など多くの開発者に影響のある変更がなされています。

firebase.google.com

Android Instant Apps

基調講演の終盤に登場したのがこの「Android Instant Apps」です。実装方法を含めてAndroid開発者の中でいろいろと物議を醸している(?)機能かもしれません。Android Instant Appsに対応しているアプリはPlayストアからインストールすることなく一部の機能をウェブページを開く感覚で使用することができます。

基調講演ではB&HでアプリをインストールすることなくAndroid Payを使用して商品の購入を行うデモが行われていました。(動画 1時間43分15秒 から)

ネイティブアプリの機敏な動作をWebページと大差のない数MBのモジュールのダウンロードで実現できるのが大きなメリットとなります。現在、この機能は早期プレビュー版として一部の限られた開発者にのみ公開されています。

developer.android.com

まとめ

2014年・2015年の過去2回のGoogle I/Oの基調講演では、それぞれAndroidの新バージョン(Android L / M)のアナウンスがありました。Androidの新バージョンは開発者のみならず一般ユーザーからも大きく注目されるトピックでしたが、今年はすでに Android N Developer Preview が3月から提供されているという状況でGoogle I/Oを迎えました。

このような状況でAndroidプラットフォームの新しい情報に関しては、

  • Android N Developer Preview 3の提供
  • Android NにおけるVRプラットフォーム「Daydream」のサポート
  • Android Wear 2.0
  • Android Studio 2.2
  • Android Instant Apps

が基調講演の中で発表されました。すでに発表済みの内容も含めれば基調講演の多くの時間がAndroidプラットフォームに割かれてはいましたが、前年と比べればその比重は軽くなっているような印象を受けました。

その一方、機械学習を応用した対話型アシスタント「Google Assistant」を軸としたプロダクト群に力を入れている印象を受けました。「Google Assistant」やそれを活用したプロダクトである「Google Home」「Allo」は基調講演の初め、Android関連の発表よりも先に発表されていたことからもそれを強く感じました。

基調講演では触れられなかったAndroid関連の新機能の話については別途記事を公開する予定ですので、お楽しみに!

Google I/O 2016 基調講演にFablicのメンバーが登場しました!

昨年11月、Fablicは日本の非ゲームデベロッパーとしては初めてAndroid Developer Storyに取り上げていただきました。本動画の中ではMaterial Desginの導入やAndroid Studio、Google Play Developer Consoleの活用によるユーザーエンゲージメントの向上事例についてご紹介させていただいています。

www.youtube.com

今回のGoogle I/O 2016ではこのAndroid Developer Storyのキャプチャが基調講演の中で使用され、アプリデベロッパーの立場から共にAndroidのエコシステムを作り上げていく仲間としてFablicからは4名の顔を並べさせていただきました。

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Fablicでは、Material Designの導入やAndroid Wearアプリの対応などプラットフォームへの最適化にも力を入れてAndroidアプリの開発を行っています。このような環境で共にプロダクトを作り上げていきたいアプリエンジニアの方のご応募をお待ちしております!

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