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CMによるAppStoreランキング上昇の影響を分析する

こんにちは。shobyです。

フリルでは定期的に全国でCMを放送しており、各CMについて分析を行っています。

今回は、CMによるAppStoreランキング上昇の効果を分析する方法をご紹介します。

概要

  • CMによる残存効果
  • AppStoreランキング経由のインストール数を求める
  • 分析結果の活用方法

CMによる残存効果

CMには残存効果と呼ばれる効果があり、CMの効果が長期的に残存することが知られています。

インストール数に関しては、CM放送中の後半ほど効果がよく、CM放送後もしばらく増加するといった現象が発生します。

残存効果はCM投下量と効果の関係性が見えづらくし、分析を困難にします。そのため、残存効果の要因を一つずつ分析し、それらを除外した数値を純粋なCMの効果として考えることが必要になります。

AppStoreランキングの上昇による残存効果について

AppStoreのランキング上昇によるインストール数増加効果は、CM放送後もしばらく続くため、CMの残存効果を構成する一つの要素であると考えることができます。

日本のAppStoreにおいては、「ランキング上位のアプリをとりあえずインストールする」といった行動を取るユーザーが一定数いると考えられ、ランキング順位が上がるほど、オーガニックのインストール数が増加します。

AppStoreのランキングはは一定期間内のインストール数に重きを置いたロジックを用いていると考えられ、短期間で多くのインストールが獲得できるCM中はランキングが上昇しやすく、CM終了後もしばらく高位に止まることができます。

このCM放送後のランキング上位での滞留が残存効果を生み出す要因の一つであると考えることができます。

AppStoreランキング経由のインストール数を求める

AppStoreに関しては、iTunes ConnectのAppアナリティクスを用いることで、ランキング経由のインストール数を求めることができます。*1

このインストール数に関しては、許可したユーザーのみのデータが取得できるオプトイン方式なため、実測値ではありませんが、オプトイン率を確認することができるため、実際の値を推定することができます。*2

実際に、ランキング経由の閲覧数を求めるには、以下の画面のデータを用います。

メトリックス > フィルタを追加 > ソースタイプ > AppStoreの閲覧

実際のグラフは以下の通りです。

f:id:shoby:20170927193854p:plain

この「AppStoreの閲覧」というソースタイプは、「おすすめ」、「カテゴリ」、「ランキング」経由のインストール数になります。*3

「おすすめ」や「カテゴリ」経由のインストール数は大きく変化しないと考えられるため、CM前のベースラインを元に、増分を求めることで、ランキング上昇の効果を測ることができます。

分析結果の活用方法

AppStoreランキング経由のインストール数を総インストール数から除外することにより、残存効果を含まない純粋なCMの効果がどうだったのかを分析しやすくなります。

また、AppStoreランキング経由のインストールを求めることで、CM投下量とランキング上昇の関係を分析することができるようになります。

まとめ

CMには残存効果と呼ばれる効果があり、インストール数増加によるAppStoreのランキング上昇は、残存効果を生み出す要因の一つです。 iTunes ConnectのAppアナリティクスを用いることで、AppStoreランキング経由のインストール数を求めることができ、残存効果を含まない純粋なCM効果の分析に役立ちます。

*1:Google Play Storeに関しては、ランキングのみからの流入を求めることができませんでした。

*2:Appアナリティクス画面の右上にある「App アナリティクスデータについて」からオプトイン率が確認できます。

*3:http://help.apple.com/itc/appanalytics/#/itcf19c873df